カードローンでは、審査のため電話連絡するのが一般的です。しかし、

「審査中だと、周りに知られたくない」
「連絡相手など、社内で可視化される仕組みなので困る」

このように、電話連絡を避けたい事情もあるのです。そこで、今回は電話連絡(在籍確認)について、銀行員が解説していきます。
ぜひ参考にしてください。

在籍確認の目的(なぜ必要なのか)

まず在籍確認の目的と、審査の過程でどのように行なわれているか。これを、筆者が勤務する銀行の場合で説明します。なお、基本的な部分は銀行や消費者金融でも同じ金融機関として共通しています。

 

在籍確認の目的 「どういう意味合いで行われているのか?

在籍確認とは、文字通り ”在籍” を確認することです。

カードローンは無担保、保証人無しで融資するので、申し込んだ人の収入と、その安定性を審査で重視します。

そこで、根拠となる勤務先の情報に間違いはないか。もっと言えばウソをついていないか?という確認が必要不可欠なのです。

在籍確認のタイミング 「審査プロセスの、どこで行われるのか?

カードローン審査は大きく3つのプロセスに分けられます。

  1. 【チェック】個人信用情報の事故者ではないか?のチェック
  2. 【審査】申し込み内容をもとにした審査(AI審査、スコアリング審査)
  3. 【裏付け確認】審査がOKの場合、申し込み内容の裏付け確認をする

はじめに、事故者(延滞や自己破産など、いわゆる「異動」がある人)のチェックが済むと、申し込み内容に基づいて審査をします。

現在はAI審査、スコアリング審査などといって、ビッグデータを使いコンピュータが融資判断まで完了する金融機関が増えています。この段階で、申し込み内容が正しいという前提で融資判定をします。

判定結果がOKとなった人は、申し込み内容の裏付け確認をしますが、ここで在籍確認が行なわれます。

カードローン申込書(ネットなら「申込フォーム」)の勤務先に関する記入項目は「勤務先名」「入社年月」が一般的です。ここに記入した申し込み内容が正しいという前提で融資をするOKを出して、その裏付け確認をするのが在籍確認なのです。したがって、在籍確認で誤りやウソが判明すると、即審査落ちとなってしまいます。

在籍確認の具体例 「具体的にどういった会話がされるのか?

入社年月や勤務(在籍)しているか?などはすべて個人情報です。個人情報保護法により、本人の同意なしで、勤務先が第三者に教えることは禁止されています。

以前勤務していた会社への在籍確認や勤務状況についての問い合わせも同じく個人情報のため、カードローンの申し込みで在籍確認の電話連絡があっても、本人の同意なしでは答えてはいけないのです。

PPC個人情報保護委員会:個人情報保護法質問ダイヤルに寄せられる質問及び回答例の 委員会ホームページ上での公表について

しかし、繰り返しますが在籍確認はカードローン審査で重要なプロセスです。よって、個人情報保護法に抵触しないように、電話連絡をしています。

まず「○○銀行ですが」「▲▲金融ですが」と審査する側が名乗ることは、ありえません。

そこでいくつか具体例を挙げてみます。

例1.個人名で電話

個人名で電話して「■■さん(カードローンの申込者)はいますか?」と聞く方法です。

「今、外出中です」
「今日はリモートワークで自宅勤務です」
「席を外しているようなので、のちほど本人から電話させます」

といった具合に答えてもらえる場合が多いです。

上記の返答は、会社に在籍していることがわかるので、すべてOKとなります。
ちなみに「はい、本人に代わります」とい言われた場合は、すぐ電話を切ってしまうか、本人に代わってから事情を説明します。(いきなり本人が電話に出た場合も同様)

例2.健康保険に電話する

筆者が実際に行なっていた方法ですが、勤務先ではなく健康保険組合に電話するやり方です。

「○○銀行ですが、■■さんから申し込みがありまして、その関係で健康保険の資格取得年月を確認させていただきたく、電話連絡をいたしました。ご本人の同意は頂いております」

「資格取得年月」は、勤務先の健康保険組合に加入したときであり、すなわち入社年月です。

健康保険組合は資格取得年月が正しいか答えただけですので、在籍確認に応じたことにはなりません。また、こちらも銀行名を堂々と名乗っていますし、ウソは言っていません。

この方法では、スムーズに回答を得られることも多かったのですが、もちろん断わられることもありました。

(※紹介したのはあくまで参考です。実際の在籍確認は金融機関や消費者金融で違います)

在籍確認を完了しないと審査に落ちる? 「在籍確認なしにする方法

在籍確認はカードローン審査で行われることが多いですが、上記のようにそれとわからない方法が主流です。

とはいっても、やはりカードローンの審査中だと知られてしまうかも?といった心配はあるでしょう。

そこで「申し込みでウソはついていないので、在籍確認なしにできないか?」と思う人もいると思いますので、その方法を解説します。

1.オペレーターに相談する

ネット完結での申し込みはではいつ在籍確認されるのか、本人にはわかりません。そこで、電話やメール(チャット)などで在籍確認なしにできないか、オペレーターに相談する方法です。

ここで大事なのは「在籍確認されるとマズイ」「会社への電話連絡は勘弁して!」などネガティブな表現をしないことです。

「勤務先や勤続年数でウソはついていないが、自分の個人的な用事で会社に電話するのは避けてもらいたい」といった伝え方をすれば、オペレーターが対応を考えてくれるでしょう。

たとえば、より配慮した方法で在籍確認をするなど、次に説明するように書類で完了する場合もあります。

2.書類で確認してもらう

こちらは電話連絡の代わりに、書類で在籍を確認してもらう方法です。

書類確認は、上記のように前もって認めてもらう必要がある点は、注意して下さい。書類としては「健康保険証・裏表両面コピー」や「勤務先発行の証明書」などがあります。

勤務先発行の証明書とは、勤務証明書、給与証明書(先月の給与はいくら支払った=先月も在籍した証明となる)といったもので、会社の印が必要になりますので、人によっては在籍確認よりハードルが高くなるかもしれません。

電話による在籍確認が無いローンを3つ紹介

電話による在籍確認が無いローンを3つ紹介します。

消費者金融大手のSMBCモビット、Web完結申込で電話連絡なしも可能なCREZIT、LINEポケットマネーの3社です。

SMBCモビット

電話による在籍確認が原則ですが、オペレーター個人名で電話連絡するなど配慮が行き届いています。それでも電話連絡を避けて欲しい場合は、事前に電話で相談すれば書類確認で対応してくれる場合もあります。

参照:SMBCモビット「勤務先に連絡することはありますか?」

<その他基本スペック>

  • 申し込みできる人:満年齢20才~69才の安定した収入のある人 アルバイト、パート、自営業も利用可能
  • 限度額:最大800万円
  • 利率(実質年率):3.0~18.0%
  • 遅延損害金(実質年率):20.0%

公式ページはこちら

CREZIT(※現在利用停止中:2021年7月1日時点)

低金利で少額の融資が、スマホ完結のスピード審査で可能なカードローンです。「クレジットスコア」という独自の審査を行います。

<その他基本スペック>

  • 申し込みできる人:満年齢20才以上の人(年収、職業の記載なし)
  • 限度額:最大50万円
  • 利率(実質年率):ベーシックプランは0%、プレミアムプランは最大15%
  • 遅延損害金(実質年率):20.0%

LINEポケットマネー

LINE Credit社が運営するLINEポケットマネーは、LINEペイ(LINEで使用する通貨)で借り入れをして、必要に応じ銀行経由で現金化するサービスです。

LINE独自の「LINE Score」という独自の審査を行い、審査によっては電話連絡なしで審査が完結する場合もあります。
※審査で必要な場合は、電話による在籍確認も行なわれます。

<その他基本スペック>

  • 申し込みできる人:満年齢20才以上の人(年収、職業の記載なし)
  • 限度額:最大300万円
  • 利率(実質年率):3.0~18.0%
  • 遅延損害金(実質年率):20.0%

まとめ

電話による在籍確認は連絡方法も個人名を使うなど配慮が行き届いており、それほどネガティブで怖いものではありません。

それでも電話連絡を避けて欲しい人は、在籍確認の無いローンの利用を検討するか、事前に書類確認に変更できないか相談してみましょう。

もちろん、申し込みにウソや誤りが無いことが大前提ですので、特に書き間違いや勘違いには気をつけて下さい。