ローンについて調べていくと、アドオン方式という言葉を発見すると思います。

アドオン方式とは利息の計算方法の一つですが、その計算方法や他の利息計算方式との違いを理解していないと、予想以上の利息を支払うことになるかもしれません。

この記事では、各種ローンの利用を検討している方や、現在ローンを利用している方に向けて、アドオン方式の意味、メリット・デメリットについてお伝えしていきます。

アドオン方式とは

アドオン方式の定義

アドオン方式とは利息の計算方式の一つであり、あらかじめ元金に対して分割払い回数と所定の金利を掛けて利息額を算出する計算方式です。当初の元本に対して「上に乗せる」形で利息を計算するのでアドオン方式と呼ばれています。

ポイントは ”あらかじめ元金に対して分割払い回数と所定の金利を掛ける” ことであり、利息額は残存元金が減らない前提のもとで計算されます。

アドオン方式の計算方法

アドオン方式によって利息を実際に計算してみましょう。

計算式
「利息(借入金額×アドオン金利)+借入金額÷返済回数=毎月返済額」

元本(借入額)を24万円、アドオン金利を20%、返済回数を6回とすると、返済利息は次のようになります。

返済回数毎月返済額うち元本返済うち利息返済
1回目48,00040,0008,000
2回目48,00040,0008,000
3回目48,00040,0008,000
4回目48,00040,0008,000
5回目48,00040,0008,000
6回目48,00040,0008,000
累計288,000240,00048,000

この計算例では、返済利息の累計額である48,000円が実質的な利息負担がとなります。

事前に決定した返済回数と金利によって求められる利息をそのまま返済元本に上乗せする形で毎月の返済額が決まるので、毎月返済額・元本返済額・利息返済額が常に一定であることがアドオン方式の特徴です。

アドオン方式の違い

アドオン方式と元利均等方式・元金均等方式との違い

代表的な利息の計算方式としては、アドオン方式以外に残債方式があります。

残債方式とは、返済期間ごとに残存元金に実質金利をかけて利息を計算する方式です。様々なローン商品の利息計算方式として用いられる元利均等方式と元金均等方式も残債方式に含まれます。

元金均等返済、元利均等返済、アドオン方式の説明画像

元利均等方式とは、元金と利息を調整することで毎月返済する金額を一定とする方式です。

元金均等方式とは、返済元金を返済回数で均等に割り、残高に応じた利息を上乗せした金額を毎月の返済金額とする方式です。

ここで、借入金額50万円、金利10%、返済期間1年として、アドオン方式、元利返済方式、元金返済方式での返済金額とその内訳を比べてみましょう。

方式総返済額利息額
元利均等方式527,48427,484
元金均等方式527,06927,069
アドオン方式550,00050,000

元利均等方式と元金均等方式がアドオン方式よりも総返済額が少ない理由は、返済回数を重ねるごとに残存元金が少なくなっていくため、同じ金利でも発生する利息が少なくなるからです。

アドオン方式のメリット・デメリット

ここで他の方式と比較したアドオン方式のメリットとデメリットをお伝えします。

アドオン方式のメリットは、複雑な計算をすることなく毎月の返済額と利息額、総返済額を求めることができる点です。借入金額・金利・返済回数を決めたら自分で事前に計算できるので、家計管理がしやすくなる便利な計算方式と言えます。一方、アドオン方式のデメリットは、総返済金額が多くなってしまう点です。

残債方式とは異なり返済を重ねても返済利息は減少せず、実質的な利息負担は大きくなってしまいます。現在割賦販売法では、アドオン方式による金利表示を禁止しており、実質金利のみの表示を義務付けています。

アドオン方式が採用されているローン

アドオン方式が採用されているローンの代表例として、信販会社が扱う自動車ローンが該当します。自動車ローンでは、家計負担の軽減や乗り換えを目的としてローンの一括返済が行われることがあります。一括返済を行うと、アドオン方式で想定していた利息の返済が不要になるため、戻し手数料という返金を受ける場合があります。

支払い回数をN、分割手数料をC、n回目に全額返済するとした場合の戻し手数料の計算方法は次の通りです。

計算式が難しいため、アドオン方式を適用しているローンの一括返済を検討している方は、戻し手数料を算出するためにも、事前にローン会社に相談されることをおすすめします。

まとめ

アドオン方式の意味や計算例、他の利息計算方式とのメリット・デメリットをお伝えしました。現在ではアドオン方式ではなく残債方式を採用しているローンが一般的ですが、自動車ローンをはじめとしてアドオン方式を採用している事例もあります。

アドオン方式の特徴を踏まえた上で、ローンを検討するようにしましょう。